35mmフィルムで動画が撮れるカメラがあるって聞いて、ちょっと使ってみたいなぁと思って、買ってしまった。7,000円もしないくらいだし、いいでしょ。
どうやって動画が撮れるのかは前の日記でも書いた通り。カメラのレバーを回して35mmフィルムに連続した写真を撮影する。それがどういう事なのかを試してみたかった。
36枚撮りの35mmフィルム1本で約144コマ撮れるらしい。私は24枚撮りのフィルムを用意したので約96コマが撮れることになる。と言っても今回は撮影の場所が室内だったので、現像したらフィルムの半分ほどは暗くてほとんど写ってなかった。写っていても特に何ともない風景が2~3枚連続で写っているようなもの。そういうフィルムが2本。それで何かしら動画のようなものが、せっかくなので作っておきたいと思ってがんばってみた。
最初は10秒くらいの動画が出来れば・・と思ったけど、よく考えたらフィルム1本しっかり素材にできたとして約20秒ほどの動画になる計算。10秒のものを作ろうなんて結構高望みだったなとこの時やっと理解した。。
それでこの手元のフィルム、、ちょっとこれ・・なかなかどうしよう・・どうすればいいのか・・・。。しばらく画像のデータとにらめっこ。
そもそも動画なんて作ったこともないし、考え方というか、どう始めればいいのかもわからない。わからないからとりあえず写っているフィルムと暗くて見えないフィルムを分けた。そこからさらにちゃんと写っている写真をピックアップする。その段階で何となくつながりが作れそうな画像のグループを整理した。
このあたりから動画のストーリーというか流れをどうしようと考えだす。
せっかく映像だから、やっぱり画が繋がってた方がいいじゃない。
最初は窓に向かって縁側に立ち、右から左に視線が流れるように繋げていたけど、左を向いた後が続かない。それにせっかく少し人物も撮ったからどうにか使いたい・・。
人物を使うことを考えたら流れはすぐに決まった。視線は左から流れ、窓の外を見て、友人の手元を見て窓に戻る。使える写真素材からその選択しかなかったとも言える。
流れが決まったら使えそうな写真を順番にピックアップ。
枚数は少ない。
少ないということは、1枚の表示時間は少し長めにした方がいいだろうと思った。
この辺で1枚の表示時間のことが気になりだす。
1本しっかり撮って約20秒にする場合、1秒に4枚、1枚につき0.25秒ほどの表示になる計算だ。
試しに0.2秒の速度で再生したらかなり目まぐるしいことになった。
逆に2秒にしてみたら、今度は間延びして動画とは言えなくなった。
0.3、1.5、0.5秒とやっていく間に、1枚の表示時間が長ければ、同じような写真は要らないということに気づく。さらに使用する画像を絞り、7枚にした。
そして表示時間・・・見るのが苦痛にならないリズムって何だろうと考えて、鼓動くらいの長さでどうかなと思い当たる。
0.7、0.8、なかなかいい。0.9、ちょっと長い。0.85、これで良さそう。
どうにか動画のようなものができた。知識が全くない状態からここまで漕ぎつけたのだから、自己満足度はかなり高い。ここでフィルムに写っている友人に完成の連絡をする。
ひとしきり浮かれたら少し冷静になった。
・・こういうのはSNSで公開した場合ループ再生になるのでは?ループでもあんまり変にならないようにしたい。そう思って最初のカーテンの画像につながってもあまり違和感がないような最後の画像を探し始める。
いくつか試して最終的に窓ガラスのみの画像を選んだ。
更に、ループしても「最初」が分かる方がいいと思って最初の画像だけ表示を1秒に変更。こうして完成となった。
以上が動画が完成するまでの試行錯誤です。
フィルムに記録をしている以上、撮影コマ数に上限があるので撮影前にちゃんと計画を立てないといけないものだなと痛感しました。
いつもの写真同様、ムダ撃ちができるほどの余裕は私にはない。
デジタルの動画撮影だったら考え方も作り方ももっと違うだろうなと思いつつ、なんとなく私はこっちの方が楽しくやれそう。